その2の韓国語講座

パッチム(終音)

文字・発音編 第 5 課

今までは、「子音」+「母音」の発音の組み合わせを主に学習してきましたが、本課からは「子音」+「母音」+「子音」の組み合わせも合わせて学習します。

1.ハングルの組み合わせ

ハングルの組み合わせの形には、次の6種類があります。

  • 母音のみ:
    a
  • 子音+母音:
    ka
    pʰo
  • 母音+子音:
    an
    on
  • 子音+母音+子音:
    nak
    pul
  • 母音+子音+子音:
    an
    il
  • 子音+母音+子音+子音:
    kap
    pok

母音の後ろについた子音のことを、받침(パッチム:終音)といいます。上の例では、3の「ㄴ」、4の「ㄱ」「ㄹ」、5の「ㄶ」「ㄺ」、6の「ㅄ」「ㄳ」が받침にあたります。

2.받침の発音

韓国語のとして成り立つことができる文字の数は27個ありますが、その発音の数は以下の7つに集約されます。

kになるもの
:ㄱ ㅋ ㄲ ㄳ ㄺ
例:

母音を発音した後に、「ㄱ」の発音をするつもりで舌の後ろを引き上げて、そこで止めます。引き上げた後に舌を弾かないようにしましょう。

悪い例: よい例:

tになるもの
:ㄷ ㅅ ㅈ ㅊ ㅌ ㅎ ㅆ
例:

母音を発音した後に、「ㄷ」の発音をするつもりで舌の前を歯茎につけて、そこで止めます。つけた後に舌を弾かないようにしましょう。

悪い例: よい例:

pになるもの
:ㅂ ㅍ ㅄ ㄼ
例:

母音を発音した後に、「ㅂ」の発音をするつもりでくちびるを閉じて、そこで止めます。閉じた後にくちびるを弾かないようにしましょう。

悪い例: よい例:

ŋになるもの
:ㅇ
例:

母音を発音した後に、舌を後ろを引き上げ、上あごの後ろに舌をつけて(つまり「ㄱ」と同じ感じで)、息を鼻から出す感じで発音します。この際舌を弾かないようにします。
注意:「ㅇ」は、母音の前に来る際には発音しませんが、母音の後ろにきてパッチムになると、上のように発音します。

nになるもの
:ㄴ / ㄵ / ㄶ
例:

母音を発音した後に、「ㄴ」の発音をするつもりで舌の前を歯茎につけ、息を鼻から出す感じで発音します。つけた後に舌を弾かないようにしましょう。

mになるもの
:ㅁ / ㄻ
例:

母音を発音した後に、「ㅁ」の発音をするつもりでくちびるを閉じて、息を鼻から出す感じで発音します。閉じた後にくちびるを弾かないようにしましょう。

lになるもの
:ㄹ / ㄺ / ㄼ / ㄽ / ㄾ / ㅀ
例:

母音を発音した後に、舌先を歯茎につけて、舌の両側から声を出すように発音します。英語の"l"と似ています。このように、「ㄹ」は母音の前と母音の後では多少発音が違うので注意しましょう。


上のように、받침に使う文字は27種類ありますが、実際の発音は7種類になってしまいます。ではなぜ同じ発音で書き方がたくさんあるかというと、받침を持った字の後ろに何か別の文字が来ると、받침を持った字又はその後ろに来た文字の発音が、받침の文字によってそれぞれ変わるためです。

例:
it (動詞있다(ある)の語幹)
 → 있어서 iˀsɔsɔ (あって)
ʨot (形容詞좋다(よい)の語幹)
 → 좋아서 ʨoasɔ (よくて)

これらの変化については、次回以降の課で詳しく学習します。

「ㄱ、ㄷ、ㅂ」 / 「ㅇ、ㄴ、ㅁ」の発音は、皆同じに聞こえてしまうかも知れません。しかし韓国語ではこれらを明確に区別するので、頑張って区別できるようにしましょう。

練習問題

次の文字を発音してみましょう。
1
絵を見て発音しましょう。